銭湯雑誌「1010」誌に掲載されていたエッセイのバックナンバーです
・・・露天風呂・・・風呂好きの日本人にとって、何とも心そそる響きです。銭湯巡りをしている私も「露天風呂」の看板には、ついつい足が向かってしまいます。
しかし、大江戸TOKYOでは露天風呂となると、どうしても周囲の雑景が気になります。竹垣などを使ってかくす事がほとんどですが、今回はお湯のカーテンで、その代わりが出来ないかと考えてみました。題して、幕の湯。
上図は浴槽の周囲へ円形に梁をまわし、梁から湯を滝のような形で流したイメージです。ここに入ると、目に見えるのは湯と空(月夜)だけの世界。シンプルで印象的な空間は、平成浮世の心に安らぎをもたらしてくれるでしょう。屋上にあればなおよしです。
(2000年 1010誌45号掲載バックナンバー)