銭湯雑誌「1010」誌に掲載されていたエッセイのバックナンバーです
コズミック銭湯 ~FLOW~
宇宙空間に漂う無数の球と人。いったいなんだ?と思われるかもしれません。今回は究極の未来型銭湯のイメージです。
無重力に漂うこの球、じつはお湯。つまりこの球が浴槽となって、老若男女がそれぞれの球の中で、リラックスタイムを楽しみます。外側の大きな構造体は、それぞれの湯の玉がどこかに飛んでいかないようにフレーミングされているもので、このフレームの中には空気が供給されていると言うイメージです。家族風呂や混浴もあり、大空間の中にゆっくりと漂います。
銭湯が宇宙で人々に癒しを提供する。実際にこのような形になるかは別として、21世紀の最後まで、そしてその後もずっと、日本独自の空間形式である「銭湯」が存在し続ける事を私は願っています。三年間続けた「ケンタローの夢銭湯」ですが、今回をもって連載終了させていただくこととなりました。これまでの御愛読ありがとうございました。
(2002年 1010誌59号掲載バックナンバー)