改良湯では男湯サウナまわりの混雑解消を目指してサウナ室を拡張し外気浴場を新設しました。
ロウリュ仕様のストーブは電気式が多いのですが、今回の改修では受電容量のUPが難しかったためガス式が選択されました。ガス式は銭湯ならではでもあります。ベンチ下に放熱管を設置する必要があるタイプのため、レイアウトおよび照明との関係を含めた納まりの設計に苦労しました。利用者相互の表情や存在感などなるべく気にならないよう、足元照明としています。
銭湯サウナの場合、専用外気浴場があるのは今のところかなりレアケース。都内銭湯では専用外気浴場を作るほど敷地に余裕があることは少なく、もしあっても露天風呂が選択されることが多いからです。改良湯の場合、階段下にあった倉庫スペースを利用して専用外気浴場がつくられました。
サウナブームにより銭湯設計の場面でもスペースに余裕がある場合は「露天風呂ではなく専用外気浴場を」という要望が今後増えていくと思われます。露天風呂をつくるよりコスト面においても断然有利。いずれにしろ都心部に立地する銭湯においては、ほんのわずかな空間も活かしきる設計が求められます。