基本的にリニューアル物件においては「使えるものは残して使う」というのがわたしたちの考えです。エコという観点から、廃棄物は少ない方がもちろん良いですし、時間の経過が生み出した良素材の質感は、新しい建材では得難い魅力があるからです。文化浴泉における改修は、予算条件からなるべく既設部分を再利用することが前提となりました。よって、既設再利用のインテリアエレメントとのコーディネートが課題となりましたが、不思議なミスマッチ感で新設部と既設部が融合されたように思います。丸い額縁に縁取られた円形ペンキ絵は直経1.8mあり、これは日本では唯一のペンキ絵デザインで、店の個性を特徴づけています。